申請書の「所属機関等作成用」4枚は、写す元を決めて書く
在留資格認定証明書交付申請書の後半、「所属機関等作成用」は4枚です。会社(特定技能所属機関)が書く部分で、ほとんどがすでに作った書類からの写しです。
だから、書き始める前に「この欄はどの書類から写すか」を決めておきます。それだけで、申請書とほかの書類の数字が食い違う間違いはほぼ防げます。
この記事は、はじめて申請書を担当する人に向けたものです。書類の書き方シリーズの6回目で、前半の「申請人等作成用」は5回目で扱いました。
4枚それぞれ、写す元が決まっている
1枚目は雇用契約、2枚目は会社の情報、3枚目と4枚目は誓約にあたる「有・無」と支援の体制です。

記載例には、直接雇用の場合と、派遣雇用の場合の2通りがあります。派遣の形で受け入れられるのは農業と漁業の2分野だけと、記載例に注記されています。それ以外の分野は直接雇用の記載例を見ます。
1枚目:雇用契約の中身を写す
1枚目には、雇う人の氏名、雇用契約期間、業務の内容、所定労働時間、月額報酬、支払方法などを書きます。

月額報酬は税引き前の支払額で、通勤・住宅・扶養などの各種手当や、実費弁償の性格をもつものは除きます。記載例では、月額報酬180,000円、所定労働時間(月平均)175時間で、基本給の時間換算額を1,028円としています。
同じ業務に就く日本人がいないときは、「同等の業務に従事する日本人の月額報酬」の欄に「なし」と書く、と記載例に注記があります。この欄は、報酬に関する説明書(1-4)で比べた相手と合わせます。
職種と、2枚目の業種は、申請書の別紙「職種一覧」「業種一覧」から番号を選んで書きます。主なものを1つ、ほかにあれば複数書けます。
職業紹介事業者が雇用をあっせんした場合は、その事業者の名称・法人番号・許可番号などを書きます。仲介がなければ「なし」です。海外の送出機関などが情報の取次ぎをした場合は、2枚目の冒頭の「取次機関」の欄に書きます。
2枚目:会社の情報と、過去の違反などの「有・無」
2枚目は、会社の名称、法人番号(13桁、チェックデジットまで)、雇用保険適用事業所番号(11桁)、業種、資本金、売上、常勤職員数、働く事業所、保険の適用、労働保険番号です。
そのあとに、労働・社会保険・税の法令違反、同じ業務の労働者を会社の都合で辞めさせたこと、行方不明者を出したこと、役員などの欠格事由などについて「有・無」を答える欄が続きます。1つでも「有」になるときは、書く前に担当の行政書士や監理団体・登録支援機関に相談してください。
3枚目と4枚目:誓約と支援の体制
3枚目は、保証金・違約金の契約がないこと、支援にかかる費用を本人に負担させないこと、報酬の支払方法、市町村への協力確認書の提出などです。協力確認書は、働く事業所の市町村と、本人が住む市町村の両方について、提出の有無と日付を書きます。
支援を登録支援機関に全部委託しない場合(自社で支援する場合)は、支援責任者・支援担当者の名前と、支援の体制についての欄を書きます。全部委託する場合は、この部分は記載不要で、代わりに4枚目の最後に登録支援機関の名称・登録番号・支援責任者などを書きます。
4枚目は、支援計画の各項目(事前ガイダンス、空港の送迎、住居、生活オリエンテーション、日本語学習、相談、定期面談など)を実施することとしているかを「有・無」で答えます。ここは支援計画書(1-17)と同じ中身です。
分野によっては、告示で定められた基準に合っているかを答える欄があります。どの欄が必要かは、記載例の最後のページに分野ごとの表があります。各分野の誓約書の事項をすべて満たしていれば「有」です。
記入例:写す元の対応表
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 写す元 |
|---|---|---|
| 1 外国人の氏名 | KOU OTUHEI | 申請人等作成用・旅券 |
| 2(1) 雇用契約期間 | 2027年4月1日〜2028年3月31日 | 雇用条件書Ⅰ |
| 2(2) 業務 | 分野・業務区分(分野別運用要領の表記)、職種番号 | 雇用条件書Ⅲ・別紙「職種一覧」 |
| 2(3) 所定労働時間 | 週40時間・月平均約163時間 | 雇用条件書Ⅳ |
| 2(4) 月額報酬 | 220,000円・時間換算1,347円・日本人215,000円 | 報酬の説明書1-4 |
| 3 会社の情報 | 法人番号・雇用保険番号・資本金・常勤職員数 | 概要書1-11-1・登記事項証明書 |
| 3(32) 協力確認書 | 事業所の市町村・住居の市町村への提出日 | 提出した協力確認書の控え |
| 4 支援計画 | 各項目「有」 | 支援計画書1-17 |
| 5 登録支援機関 | 名称・登録番号・支援責任者・対応言語 | 支援委託契約の説明書1-25 |
数字は、シリーズ2回目・3回目の記入例と同じ架空の例です。
最後に、特定技能所属機関名と代表者の氏名を記名し、作成年月日を書きます。書いたあとで内容が変わったときは、特定技能所属機関が直します。
MOOZ事業協同組合(三重県津市)では、申請書を書き終えたら、別の人が雇用条件書・報酬の説明書と1欄ずつ読み合わせることをおすすめしています。書いた本人は、自分の写し間違いに気づきにくいからです。
受け入れ企業がすること
会社の番号や違反の有無を確かめ、市町村に協力確認書を出し、代表者が記名するのは会社です。当組合(MOOZ)とグループの登録支援機関 株式会社NADyは、必要書類のご案内と記入内容の確認をお手伝いします。
受け入れ前から終わるときまでの会社の義務は、特定技能で受け入れ企業がすることにまとめています。
よくある間違い
- 月額報酬に通勤手当や住宅手当を足している
- 所定労働時間が、雇用条件書の月の時間と違う
- 法人番号のチェックデジット(先頭の1桁)が抜けている
- 全部委託なのに自社支援の欄を書いている、または登録支援機関の欄が空いている
- 協力確認書の提出の有無・日付が空いている
出す前のチェックリスト
- □ 1枚目の数字が、雇用条件書・報酬の説明書と同じか
- □ 月額報酬から、手当と実費弁償を除いたか
- □ 法人番号13桁・雇用保険適用事業所番号11桁を確かめたか
- □ 支援の形(全部委託か自社支援か)に合う欄だけを書いたか
- □ 分野ごとの告示の欄が必要か、記載例の表で確かめたか
前半の「申請人等作成用」と、報酬の説明書の書き方はこちらです。
申請書と添付書類の突き合わせで迷ったら、当組合にご相談ください。業種、受け入れたい人数、支援を委託するか自社で行うかが分かれば、必要書類のご案内と手続きのサポートの進め方をお伝えできます。特定技能の支援は、グループの登録支援機関 株式会社NADyが担当しています。