育成就労の本国で支払った費用の申告書(1-10)、上限は報酬2か月分
育成就労の「育成就労の準備に関し本国で支払った費用の申告書」(外国人技能実習機構の参考様式第1-10号)は、送出し機関や本国の関係機関が本人から取った費用を明らかにする書類です。
様式には、取次送出機関が取る額は育成就労計画に書かれた報酬の月額2か月分を超えないことを誓約する文があります。この記事は、2027年4月以降に育成就労で受け入れる会社と、その準備をする担当者に向けたものです。育成就労は施行前の制度で、現時点の情報で書いています。育成就労の書類の書き方シリーズの5回目です。

1欄:取次送出機関が取った費用の総額
費目にかかわらず、送出しの過程で本人が取次送出機関に払った一切の費用の合計を、現地通貨と日本円換算額で書きます。日本円への換算は、本件申請年度に機構のホームページに載るレートを使います(様式の注意書き)。外国人技能実習機構の施行日前申請ページには、円換算について財務省の告示の換算率を参照するよう案内もあります。
送出し機関に払った費用の実費が分かる領収書などは、作成責任者が確かめて保管します。
2欄:外国の準備機関が取った費用
外国の準備機関とは、本人の本国での勤務先、入国前講習を行う機関など、育成就労の準備に関わる一切の機関です。機関の名称と送出しで果たした役割、徴収年月日、現地通貨の合計額と日本円換算額を書きます。
送出機関の誓約と、本人の署名
様式の後半で、取次送出機関は次のことを誓約します。
- 1欄の額を取るにあたって、外国の法令や取決めなどで定められた方法と金額の範囲を逸脱していない
- 1欄の額は、育成就労計画に書かれた報酬の月額2か月分を超えない
- 本人に費用を十分に理解させ、2欄の機関が費用を取ったことを把握し、ほかの費用は取られていないことを確かめた
送出機関名、送出機関番号、作成責任者、作成日を書き、最後に本人が、払った額と内訳を理解し、ほかの費用は取られていないことを確かめて署名します。氏名は旅券と同じローマ字で、漢字があれば併記します。
様式の図解:どこに何を書くか

- 1 取次送出機関が徴収した費用の総額:現地通貨の合計金額と日本円換算額
- 注意書き:総額は費目を問わず一切。円換算は申請年度に機構のHPに載るレート
- 2 外国の準備機関が徴収した費用:機関の名称(送出での役割)と徴収年月日
- 準備機関ごとの金額(現地通貨と円換算)
- 注意書き:本国の勤務先や入国前講習の機関なども外国の準備機関に当たる
出典:外国人技能実習機構「参考様式第1-10号 育成就労の準備に関し本国で支払った費用の申告書」様式🔗 外国人技能実習機構のページをPDFにして加工して作成
記入例:架空の場合
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 確かめること |
|---|---|---|
| 1 総額 | ○○○,○○○(現地通貨)/約○○○,○○○円 | 報酬の月額2か月分以内か |
| 2 準備機関 | ○○語学センター(入国前講習)/2027年1月10日/○○,○○○(約○○,○○○円) | 役割を括弧で書いたか |
| ① 氏名 | KOU OTUHEI | 旅券と同じつづり |
| ② 送出機関 | ○○ Agency(送出機関番号) | 公表されている番号か |
| 本人の署名 | 本人が署名・日付 | 本人が理解できる言語で説明したか |
金額と名前は架空の例です。
受け入れ企業がすること
この申告書は送出し機関と本人が作りますが、会社も、本人が過大な費用を負担していないかに関わります。報酬の月額(育成就労計画)と1欄の総額を照らし合わせ、本人に費用の内訳を確かめます。会社の義務の全体は、育成就労で受け入れ企業がすることにまとめています。当組合(MOOZ)は、公表資料に沿った必要書類のご案内をお手伝いします。
よくある間違い
- 1欄に、費目の一部しか合計していない
- 円換算に、機構が示すレート以外を使っている
- 2欄の機関の役割を書いていない
- 本人の署名がない
出す前のチェックリスト
- □ 1欄は一切の費用の総額か
- □ 総額が報酬の月額2か月分以内か
- □ 円換算のレートを確かめたか
- □ 送出機関の作成責任者と本人の署名があるか
技能実習の同じ書類(本国で支払った費用の明細書1-21)と比べたいときは、こちらです。
育成就労での受け入れを考えている会社は、当組合にご相談ください。業種、任せたい作業、受け入れたい人数と時期が分かれば、必要書類のご案内から始められます。