特定技能の書類は何から作る?新人向けに7つの順番で
特定技能の申請書類は、入管庁の「提出書類一覧表」を目次にして、雇用条件書から先に固めると迷いません。給与や休日の数字は雇用条件書で決まり、ほかの書類はその数字を写すことになるからです。
一覧表は令和8年(2026年)10月1日に改定されています(出入国在留管理庁 🔗 出入国在留管理庁のページ )。
この記事は、受け入れ企業や監理団体・登録支援機関で、はじめて特定技能の書類を担当する人に向けて書きました。今回から、書類を1つずつ取り上げるシリーズを始めます。
最初に開くのは「提出書類一覧表」です
一覧表は、提出する書類のリストであり、それ自体も提出書類の1つです。提出確認欄に○を付けて、申請書と一緒に出します。
入管庁の在留資格「特定技能」のページに、申請の種類ごとに置かれています。在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶとき)と在留資格変更許可申請(日本にいる人の資格を変えるとき)では、表が別です。
一覧表は3つの束に分かれています。

第1表が本人と雇用の書類、第2表が会社の書類、第3表が分野ごとの書類です。第2表は法人か個人事業主かなどで3種類、第3表は分野の数だけあります。自社に当てはまる表を1つずつ選ぶのが最初の作業です。
同じ年度にすでに特定技能外国人を受け入れている会社は、第2表の書類を出さなくてよいと一覧表に書かれています。報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)なども、一定の実績がある会社は省略できる場合があります。省略してよいかは、一覧表の留意事項の欄で必ず確かめてください。
作る順番は、数字が決まる書類から
雇用条件書(参考様式第1-6号)と、その別紙「賃金の支払」を最初に作ります。ここで決めた月給・労働時間・休日・寮費が、ほかの書類に何度も出てくるからです。

順番を言葉で書くと、次のとおりです。
- 提出書類一覧表をダウンロードし、使う表を決める
- 雇用契約書(1-5)と雇用条件書(1-6)・別紙「賃金の支払」
- 報酬に関する説明書(1-4)
- 支援計画書(1-17)。支援を登録支援機関に全部委託するなら、支援委託契約の説明書(1-25)も
- 雇用の経緯に係る説明書(1-16)と健康診断個人票(1-3)
- 会社の書類(第2表)と分野の書類(第3表)
- 最後に申請書
申請書を最後にしているのは、申請書にほかの書類の中身をまとめて書く欄が多いからです。申請書は「申請人等作成用」と「所属機関等作成用」に分かれていて、会社側が書く所属機関等作成用には、雇用契約の期間や報酬などを書きます(入管庁の記載例 📄 出入国在留管理庁の資料(PDF) )。先に申請書を書くと、あとで雇用条件書の数字が変わったときに直す場所が増えます。
MOOZ事業協同組合(三重県津市)では、雇用条件書を1枚目に固めてから、ほかの書類に数字を写す順番をおすすめしています。数字の食い違いは、書類が増えるほど起きやすくなるからです。
外から取り寄せる書類は、早めに頼む
会社が書く書類とは別に、役所などから取り寄せる書類があります。第2表(法人の場合)には、次のものが並んでいます。
- 登記事項証明書(法務局)
- 業務執行に関与する役員の住民票の写し(市区町村。マイナンバーの記載なし・本籍地の記載あり)
- 労働保険料等納付証明書(労働局)
- 社会保険料の納入状況が分かる書類(日本年金機構または年金事務所)
- 納税証明書(その3)(税務署)と、直近2年度分の法人住民税の納税証明書(市区町村)
発行に日数がかかるものもあるので、雇用条件書を作っている間に依頼を出しておくと待ち時間が減ります。健康診断も、受診してから結果が出るまで時間がかかります。
分野の書類(第3表)は分野で中身が違います。たとえば飲食料品製造業(第3表の15)では、技能試験と日本語試験の合格証明(技能実習2号を良好に修了した人はその証明)、分野の誓約書、協議会の構成員であることの証明書が並んでいます。
二国間取決めの書類は、国籍で要るかどうかが決まる
二国間取決めとは、日本と相手国の政府が結んだ約束のことです。国によっては、その約束で決めた手続きの書類を申請に付けます。
一覧表(令和8年10月現在)では、対象の国籍はカンボジアとベトナムです。対象国は変わることがあるので、申請のたびに一覧表の留意事項と入管庁のページ🔗 出入国在留管理庁のページで確かめてください。
様式の図解:どこに何を書くか

- 題名と改定日:令和8年10月1日改定の版を使う
- 書類は3つの表に分かれる:第1表(申請人)、第2表の1〜3のいずれか(所属機関)、第3表(分野)。同じ年度に受け入れ済みなら第2表は不要
- 片面・A4で印刷。外国語の書類には訳文
- 一覧表を先頭に番号順に並べ、提出確認欄の有・無に○
- 提出済みで省略できる書類(△)は、過去の申請年月日と受付番号を書く
- 申請人の氏名と特定技能所属機関の名称
出典:出入国在留管理庁「特定技能1号に係る提出書類一覧表(在留資格認定証明書交付申請用)」🔗 出入国在留管理庁のページをPDFにして加工して作成。第2表は 🔗 出入国在留管理庁のページ 、第3表(飲食料品製造業)は 🔗 出入国在留管理庁のページ
受け入れ企業がすること
申請書類をそろえ、本人に説明して署名をもらい、代表者が記名するのは会社(特定技能所属機関)です。当組合(MOOZ)とグループの登録支援機関 株式会社NADyは、必要書類のご案内と記入内容の確認をお手伝いします。
受け入れ前から終わるときまでの会社の義務は、特定技能で受け入れ企業がすることにまとめています。
新人が最初につまずくところ
はじめての人が間違えやすいのは、次のような点です。
- 古い一覧表や古い参考様式を使っている。様式一覧のページ🔗 出入国在留管理庁のページから毎回取り直す
- 雇用条件書を直したのに、報酬の説明書や申請書の金額を直していない
- 本人の名前のつづりが書類ごとに違う。在留カード(無ければ旅券)に合わせる
- 本人の署名が要る書類に署名がない。雇用契約書・雇用条件書・雇用の経緯の説明書・支援計画書は、本人の署名と、本人が十分に理解できる言語での記載が必要と一覧表に書かれている
出す前のチェックリスト
- □ 提出書類一覧表は最新版(令和8年10月1日改定)か
- □ 第1表・第2表・第3表は、自社と本人に当てはまるものを選んだか
- □ 雇用条件書の数字(月給・時間・休日・控除)が、ほかの書類と一致しているか
- □ 本人の署名と、本人が理解できる言語の併記があるか
- □ 一覧表の提出確認欄に○を付けたか
次の回からは、書類を1つずつ取り上げます。2回目は雇用条件書(参考様式第1-6号)、3回目は報酬に関する説明書(参考様式第1-4号)です。
特定技能の受け入れを考えていて、自社で何を準備すればよいか分からないときは、当組合にご相談ください。業種、受け入れたい人数、本人が日本にいるか海外にいるかの3つが分かれば、必要書類のご案内から始められます。特定技能の支援は、グループの登録支援機関 株式会社NADyが担当しています。