技能実習から特定技能へ。変更申請で増える書類は本人の税と保険
技能実習生や留学生など、日本にいる人が特定技能1号に変わるときは、在留資格変更許可申請です。書類の多くは海外から呼ぶ認定申請と同じですが、本人の税と保険の書類が加わるのが大きな違いです。
この記事は、技能実習を終える人を特定技能で雇う会社の担当者に向けたものです。提出書類一覧表(在留資格変更許可申請用、令和8年10月1日改定)に沿って書いています。書類の書き方シリーズの17回目です。
認定申請と違う5つの点

申請書は在留資格変更許可申請書(別記第30号様式)です。様式と記載例は、入管庁の様式一覧にあります。申請のときは、本人の在留カードと旅券を提示します。
本人の税と保険の書類は、一覧表の第1表で次のように並んでいます。
- 全ての納期が経過している直近1年度分の個人住民税の納税証明書(市区町村)
- 同じ年度の個人住民税の課税証明書(市区町村)
- 課税証明書と同じ年の給与所得の源泉徴収票の写し
- 国民健康保険の加入者なら、資格情報の写しと国民健康保険料(税)の納付証明書
- 国民年金の加入者なら、被保険者記録照会回答票と納付の記録
どれも、過去1年以内の申請で出していて内容が変わっていなければ省略できます。保険者番号や基礎年金番号は黒塗りにして出します。滞納がある場合は、公的義務履行に関する誓約書(参考様式第1-26号)を付けます。
健康診断は、申請の日から1年以内に日本の医療機関で受けた診断書でもかまいません(特定技能運用要領、令和8年8月)。
技能と日本語は、技能実習2号を良好に修了した人なら、試験の代わりに技能実習の合格証や評価調書(1-2)で示せます。二国間取決めの書類は、変更申請ではカンボジア・タイ・ベトナムが対象です。
認定申請と同じ書類
報酬に関する説明書(1-4)、雇用契約書(1-5)、雇用条件書(1-6)と別紙、雇用の経緯に係る説明書(1-16)、健康診断個人票(1-3)、支援計画書(1-17)、全部委託なら支援委託契約の説明書(1-25)は、認定申請と同じです。会社の書類(第2表)と分野の書類(第3表)も同じ表を使います。
様式の図解:どこに何を書くか

- 国籍・生年月日・氏名・性別など。氏名は旅券と同じ表記
- 住居地と電話番号:在留カードの住居地と同じか
- 旅券の番号と有効期限
- 現に有する在留資格(技能実習など)・在留期間・満了日と在留カード番号
- 希望する在留資格(特定技能1号)と在留期間
- 変更の理由
- 犯罪を理由とする処分の有無
- 在日親族と同居者
出典:出入国在留管理庁「別記第30号様式 在留資格変更許可申請書」記載例📄 出入国在留管理庁の資料(PDF)を加工して作成
記入例:技能実習2号を修了する人の場合
架空の例です。
| 書類 | 用意するもの(架空の例) | 取り寄せ先 |
|---|---|---|
| 申請書 | 在留資格変更許可申請書、写真(縦4cm×横3cm) | 様式一覧 |
| 住民税 | 2026年度の納税証明書と課税証明書 | 住んでいる市区町村 |
| 源泉徴収票 | 2025年分の写し | 実習先の会社 |
| 健康保険 | 実習先で社会保険に入っていれば国保の書類は不要 | ― |
| 健康診断 | 2026年6月に受けた、様式1-3の全項目を含む診断書(1年以内) | 日本の医療機関 |
| 技能・日本語 | 技能実習評価試験(専門級)の合格証、または評価調書 | 実習先・監理団体 |
どの年度の証明書を出すかは、住民税の納期の状況で変わります。一覧表の例を見て確かめてください。
受け入れ企業がすること
本人と一緒に住民税などの証明書を取り、源泉徴収票を渡し、在留期間が切れる前に申請するのは会社です。当組合(MOOZ)とグループの登録支援機関 株式会社NADyは、必要書類のご案内と記入内容の確認をお手伝いします。
受け入れ前から終わるときまでの会社の義務は、特定技能で受け入れ企業がすることにまとめています。
よくある間違い
- 住民税の証明書の年度を取り違えている
- 保険者番号や基礎年金番号を黒塗りしていない
- 健康診断が1年より前のものになっている
- タイ・ベトナム国籍の人の二国間の書類が抜けている
- 変更申請なのに、認定申請用の一覧表を使っている
出す前のチェックリスト
- □ 変更申請用の提出書類一覧表を使ったか
- □ 住民税・源泉徴収票の年度がそろっているか
- □ 国保・国民年金の加入者なら、その書類を付けたか
- □ 健康診断は1年以内か
- □ 二国間取決めの対象国なら、その書類を付けたか
技能実習2号の良好修了を示す評価調書は、シリーズ15回目にまとめています。
技能実習を終える人を特定技能で雇い続けたい会社は、当組合にご相談ください。本人の職種・作業、修了の予定日、試験の結果が分かれば、必要書類のご案内から始められます。