特定技能の受入れ困難・基準不適合・支援の実施困難の届出(3-4・3-5・3-7)
特定技能外国人の受入れが難しくなったとき、会社が基準に合わなくなったと知ったとき、自社支援で支援ができなかったときは、それぞれ14日以内に出入国在留管理庁へ届け出ます。使う様式は、参考様式第3-4号・第3-5号・第3-7号です。
この記事は、特定技能外国人を雇っている会社の担当者に向けたものです。特定技能運用要領(令和8年8月)第7章と入管庁の記載例に沿って書いています。書類の書き方シリーズの22回目です。

受入れ困難の届出(3-4)
事由が生じた日から14日以内です。事由が生じた日の例は次のとおりです。
- 経営上の都合で解雇の予告をしたとき、法人の解散を決めたとき
- 会社が基準に合わなくなり、受入れを続けられなくなったとき
- 本人が行方不明になったとき、死亡したとき
- 許可を受けてから1か月たっても働き始めないとき
- 産前産後休業・育児休業・病気やけがなどで1か月以上活動できない事情が生じたとき
- 再入国許可を受けずに出国した、期限内に再入国しないと分かったとき
届出書では、事由と発生日、本人の現状(連絡がとれるか)、活動を続ける意思と、会社が行った措置(雇用継続、転職支援、帰国支援など)を選びます。付ける説明書は、行方不明なら第5-15号、1か月以上の活動未実施なら第5-14号、それ以外は「受入れ困難となるに至った経緯に係る説明書」(第5-11号)です(シリーズ25回目)。
本人の責めによらずに受入れが続けられなくなったときは、活動を続ける意思を確かめ、希望があれば転職の支援をします。
基準不適合の届出(3-5)
会社が特定技能基準省令の基準に合わない事由を知った日から14日以内です。運用要領には、税金や社会保険料の滞納、非自発的離職の発生、報酬の一部または全部の不払い、暴行などの例があり、態様や程度を問わず届け出るとされています。
届出書には、基準不適合が発生した日と知った日、内容(30字以内)、知ったきっかけ、本人や関係行政機関への対応結果を書きます。行政機関から指導があった場合などは、基準不適合に係る説明書(第5-18号)と疎明資料を付けます。
支援の実施困難の届出(3-7)
自社で支援している会社が、支援計画の支援をできなかったとき、または面談や相談で本人の問題を把握し、行政機関への相談などをしたときに、知った日から14日以内に出します。支援実施困難に係る理由書(第5-13号)を付け、相談がきっかけなら相談記録書(第5-4号)の写しも付けます。本人の申出で支援をしなかった場合は届出の対象外ですが、申出があった記録は残します。
支援を全部委託している場合は、3-7は要らず、登録支援機関が報告書(第4-3号)を出します。
様式の図解:どこに何を書くか

- 届出の対象者:氏名・生年月日・国籍・在留カード番号・分野
- A 基準不適合を知った日:ここから14日以内に届け出る
- B 基準不適合が発生した日:給与未払いなら、払うはずだった給料日
- C 内容:省令第2条の第1項(雇用契約の履行)か第2項(支援計画の実施)か。次の頁に、知った経緯と対応結果を書く
出典:出入国在留管理庁「参考様式第3-5号 基準不適合に係る届出書」記載例📄 出入国在留管理庁の資料(PDF)を加工して作成
記入例:給与の未払いを知った場合(3-5、架空)
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 確かめること |
|---|---|---|
| A 発生した日 | 2027年11月25日(未払いだった給料日) | 実際に不適合となった日か |
| B 知った日 | 2027年12月1日 | ここから14日以内か |
| C 内容 | 2027年10月分の給与が未払い | 30字以内か |
| D きっかけ | 特定技能外国人からの申告 | 当てはまるものを選んだか |
| ③ 対応結果 | 12月○日に10月分の全額を本人の口座に振り込んだ | 本人への対応を書いたか |
名前と日付は架空の例です。
受け入れ企業がすること
届出の義務は会社にあります。届出の後も調査があり得るので、出勤簿や賃金台帳は保存期間のあいだ保管します。会社の義務の全体は、特定技能で受け入れ企業がすることにまとめています。当組合(MOOZ)とグループの登録支援機関 株式会社NADyは、必要書類のご案内と記入内容の確認をお手伝いします。
よくある間違い
- 解雇してから受入れ困難の届出をしている(予告したときが事由の日)
- 1か月以上の休業を届け出ていない
- 未払いをすぐ払ったので、基準不適合の届出をしていない
- 全部委託なのに、会社が3-7を出している
出す前のチェックリスト
- □ 事由の日・知った日から14日以内か
- □ 事由に合う説明書(5-11・5-14・5-15・5-18・5-13)を付けたか
- □ 本人の活動を続ける意思を確かめたか
- □ 雇用契約の終了の届出(3-1-2)も要るか確かめたか
事前ガイダンスと生活オリエンテーションの確認書は、次の回にまとめています。
特定技能外国人の受入れで困っていることがある会社は、当組合にご相談ください。分野、人数、困っている事情と時期が分かれば、必要な届出のご案内から始められます。