最低賃金47都道府県の発効日一覧|技能実習生の注意点
結論:「10月1日に全国一斉」ではありません
- 2026年度の最低賃金は、10月1日から12月2日にかけて、都道府県ごとに違う日に上がります。10月1日に上がるのは15都道府県だけです。
- 判断に使うのは実際に働く事業所がある県の発効日と額です。技能実習生にも特定技能の人にも適用されます。
- 11月・12月に上がる県では、これから配属する人の雇用条件が、上がった後の額を下回っていないかを今のうちに確認してください。
月給を時間額に直す計算や、計算に入れない手当については、同じ日に出した県別の発効日と技能実習生の給与確認で扱っています。この記事では発効日の違いに絞ります。

発効日順:47都道府県の改定後の額
厚生労働省は2026年9月3日、すべての都道府県で改定額の答申が出そろったと発表しました。全国加重平均は1,177円で、前年度の1,121円から56円上がります。
次の表は、同省の資料「令和8年度地域別最低賃金額答申状況」をもとに、発効日の順に並べ直したものです(金額は1時間あたり)。
| 発効日(予定) | 都道府県と改定後の額 |
|---|---|
| 10月1日(15都道府県) | 北海道1,131円/宮城1,098円/栃木1,125円/埼玉1,196円/千葉1,195円/東京1,280円/神奈川1,279円/新潟1,108円/富山1,119円/岐阜1,121円/愛知1,195円/三重1,143円/大阪1,231円/兵庫1,172円/香川1,092円 |
| 10月2日〜4日 | 長野1,117円(2日)/岡山1,104円(2日)/群馬1,120円(3日)/石川1,113円(3日)/滋賀1,136円(3日)/和歌山1,101円(3日)/鳥取1,090円(3日)/福井1,112円(4日)/奈良1,107円(4日)/福岡1,114円(4日) |
| 10月8日〜18日 | 山口1,101円(8日)/島根1,092円(10日)/広島1,141円(11日)/秋田1,090円(14日)/静岡1,154円(15日)/福島1,094円(16日)/茨城1,136円(18日) |
| 10月24日〜30日 | 宮崎1,085円(24日)/鹿児島1,090円(25日)/青森1,090円(29日)/高知1,086円(29日)/山形1,092円(30日) |
| 11月 | 山梨1,113円(1日)/徳島1,103円(1日)/愛媛1,093円(1日)/大分1,096円(1日)/長崎1,087円(2日)/佐賀1,095円(15日)/京都1,180円(16日) |
| 12月 | 岩手1,090円(1日)/熊本1,092円(1日)/沖縄1,086円(2日) |
東海地方では、愛知・岐阜・三重が10月1日、静岡だけが10月15日です。
表の日付は答申時点の予定です。厚生労働省の資料にも「異議の申出の状況等により変更となる可能性有」と書かれています。確定した日付は、事業所がある県の労働局の発表(官報公示)で確認してください。

発効日が県ごとに違うことで起きる注意点
(1) 本社の県ではなく、働く事業所の県の日付で判断します
三重県に本社があり静岡県の工場で実習生が働いている場合、使うのは静岡県の額(1,154円)と発効日(10月15日)です。「本社の県が10月1日に対応を済ませたから全社で完了」にはなりません。
(2) 月の途中で上がる県では、1回の給与計算に2つの額が混ざります
新しい額は、発効日以降に働いた分から適用されます。たとえば静岡県の事業所で月末締めの場合、10月分のうち1日〜14日は現行の1,097円、15日以降は1,154円が基準です。佐賀(11月15日)・京都(11月16日)も同じことが起こります。時給制の人は、給与計算ソフトの単価を切り替える日を発効日にそろえてください。
(3) 11月・12月に配属する人の雇用条件を確認します
いま雇用契約を結んだり、受け入れ準備を進めたりしている技能実習生・特定技能の人が、11月・12月に上がる県で働き始める場合、契約時点では満たしていても、発効日以降に最低賃金を下回ることがあります。雇用条件書や技能実習計画に書いた報酬額を、発効後の額と比べておきましょう。額を変える場合の手続きは内容によって違うため、自社で判断せず、監理団体(特定技能の場合は登録支援機関)に確認してください。
(4) 最低賃金を満たすだけでは足りない場合があります
技能実習と特定技能では、報酬が「同じ仕事をする日本人と同等額以上」であることも求められます。日本人従業員の賃上げを発効日に合わせて行う場合は、外国人材も同じ考え方で見直してください。
外国人技能実習機構(OTIT)も、最低賃金は技能実習生を含むすべての労働者に適用され、下回ると罰則の対象になりうると周知しています。
企業が今やるべきこと
- 事業所ごとに「県・発効日・新しい額」を書き出す(上の表を使い、確定日は労働局の発表で確認)
- 月の途中で上がる県は、締め日との関係で単価を切り替える日を決める
- 11月・12月に上がる県で配属・入社予定の人の雇用条件を、発効後の額と比べる
- 賃金が変わる人には、変わる日と金額を本人が分かる言葉で伝える(ミャンマー人の実習生には、監理団体の通訳と連携すると確実です)
この記事で扱わないこと
- 月給を時間額に直す計算、計算に入れない手当、寮費の控除(県別の発効日と技能実習生の給与確認で扱っています)
- 三重県の改定への具体的な対応(三重1143円と実習生の賃金対応で扱っています)
- 特定(産業別)最低賃金、最低賃金の減額特例、派遣労働者に適用する額
- 賃上げに使える助成金
県外にも事業所がある企業の方や、これから実習生の受け入れを予定している企業の方で、発効日に合わせた賃金の確認や本人への説明に迷われたら、MOOZ事業協同組合にご相談ください。必要書類のご案内も含めてサポートします。特定技能の人の支援は、グループの登録支援機関である株式会社NADyが担当します。
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