ホテルのリネンを洗う工場も特定技能の対象です

ホテルのリネンを洗う工場も特定技能の対象です

ホテルや病院で使われたシーツやタオルを洗う仕事――リネンサプライが、特定技能の受け入れ対象分野に入りました。出入国在留管理庁が公表している分野の基準(2026年6月1日現在)では、2029年(令和11年)3月末までの受け入れ上限は4,300人です。本分野に関する技能実習2号を良好に修了した人は、技能試験も日本語試験も免除されます。ただし受け入れられるのは、業界の衛生基準の認定を受けた施設に限られます。

洗って、たたんで、出荷するまでが対象の業務です

リネンサプライとは、ホテルや病院などに寝具やタオル類を貸し出し、使用後に回収して洗濯・仕上げし、また納める事業のことです。三重県内でも、観光地のホテルや病院から出るリネンを一手に引き受けている工場があります。

入管庁が示している従事業務は、使用済みリネン類の入荷、仕分け、洗濯、乾燥、仕上げ、検品、結束、出荷までの一連の作業です。洗濯機の前に立つ人だけでなく、仕分けや検品、出荷の準備まで含まれます。雇用形態は直接雇用とされているため、派遣で入れることはできません。

この分野が加わったのは、2026年1月に閣議決定された分野別運用方針で、リネンサプライ・物流倉庫・資源循環の3分野が追加されたことによります。リネンサプライの所管は厚生労働省で、分野別協議会も厚労省が設置します。

この記事のポイント

試験はいつから受けられますか?

2026年9月24日の時点で、「リネンサプライ分野特定技能1号評価試験」の実施日程は、入管庁の分野ページにも厚労省の公表資料にも見当たりません。海外で試験に合格した人を採用する、という入り口は、まだ実際には開いていないと考えたほうが確実です。

そのうえで、いま実務にいちばん効くのは免除規定のほうです。技能実習の「クリーニング職種・リネンサプライ仕上げ作業」を良好に修了した人は、技能試験も日本語試験(JFT-Basic A2.2相当以上またはJLPT N4以上)も免除されます。

この職種は、外国人技能実習機構の移行対象職種情報では技能実習3号に進めません。つまり、これまでは2号までの3年で本人が帰国するしかありませんでした。そこに特定技能という続きができた、というのが今回いちばん大きな変化です。3年で入れ替え続けていた現場が、慣れた人を残せるようになります。

なお、リネンサプライは2027年4月施行予定の育成就労でも対象分野として扱われる見込みです(入管庁が公表している運用方針が、特定技能と育成就労の両方を対象にしているため)。現時点の情報では、という前提は付きます。詳細は今後の政省令で変わりえます。

MOOZ事業協同組合

衛生基準の認定がない施設は、この分野では受け入れできません

受け入れ機関の側にも条件があります。入管庁の基準では、業界の衛生基準の認定を受けた施設での受け入れであること、分野別協議会の構成員になること、などが並びます。

ここが実務上の最初の関門です。試験がいつ始まるかを待つより先に、自社の工場がその認定を受けているかどうかを確認する。受けていなければ、試験が始まっても、育成就労に切り替わっても、この分野では人を入れられません。認定の手続きには時間がかかりますから、確認は早いほうが選択肢が残ります。

技能実習のリネンサプライ仕上げ作業でも、同じく衛生基準の認定施設であることが前提とされています。すでに技能実習で受け入れている工場なら、この点はクリアしている可能性が高いはずです。

10人単位で入れる現場で、私たちが最初に見ているもの

リネン工場は、衛生管理そのものが仕事です。だから私たちが配属前に見ているのは、洗濯の腕ではありません。

現地の講習で必ず確認しているのが、校内の掃除に真面目に取り組めるか、報告・連絡・相談ができるか、この2点です。ここができる人は、現場でも伸びます。逆に、家庭の事情で寮の集団生活をしていない人は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)が身についているかが見えにくく、配属後の巡回でとくに気にかけています。リネンの現場では、この見えにくさがそのまま品質の risk になります。

人数の話もしておきます。リネン工場は、早朝の入荷から夕方の出荷までシフトが分かれ、まとまった人数で回す現場が多い業種です。MOOZ事業協同組合(三重県津市)では2名から受け入れを組んでいますが、10名規模でまとめて入れる場合は、寮の部屋割りと通勤手段を先に決めておくと、後の手続きが早く進みます。女性が中心の職場なら、当組合が扱うミャンマー人材は相性が良いほうです(男性はミャンマー側の事情で35歳以上に限られます)。

次にやること

順番はこうです。

まず、自社の施設が業界の衛生基準の認定を受けているかを確認する。次に、何人を、いつから、どのシフトに入れたいのかを紙に書き出す。この2つが決まれば、技能実習で先に入れるのか、特定技能の試験開始を待つのか、2027年4月の育成就労に合わせるのか、現実的な選択肢が2つくらいまで絞れます。

MOOZ事業協同組合では、初期費用と月額監理費を実額でお出ししています。「実際いくらかかるのか」を知りたいという声がいちばん多いので、概算ではなく内訳で見ていただくようにしています。三重県・東海地方を中心に、クリーニング・宿泊・食品製造の現場に伺っています。

ご相談はこちらから。https://mooz-gr.jp