監理団体の事業報告書(様式第23号)、15の欄の埋め方
技能実習の監理団体は、毎年1回、監理事業を行う事業所ごとに「事業報告書」(省令様式第23号)を出します。前の技能実習事業年度(4月1日〜翌年3月31日)について、4月1日〜5月31日に、外国人技能実習機構の本部事務所 審査課へ提出します。
根拠は、技能実習法第42条第2項と施行規則第55条です(技能実習制度運用要領、令和8年4月)。
この記事は、監理団体ではじめて事業報告書を担当する職員に向けたものです。書類の書き方シリーズの技能実習編です。
監査報告書とは、提出先も時期も違う
事業報告書は年に1回、本部事務所の審査課へ出します。監査のたびに出す監査報告書(省令様式第22号)は、監査した実習実施者の住所地を管轄する地方事務所・支所の指導課へ、監査の終了後2か月以内に出します。

事業報告書には、次の書類を付けます。
- 直近の事業年度に係る監理団体の貸借対照表と、損益計算書または収支計算書
- 訪問指導の内容を記録した書類の写し
- 外部監査の結果を記録した書類の写し(外部監査の措置をとっている監理団体)
一般監理事業の許可を受けている監理団体は、施行規則第31条の基準を満たすことを明らかにする書類も付けるよう、様式の注意書きにあります。
報告年度の終わりまでに許可を受けた団体は、その年度に技能実習生の受け入れがなくても提出が必要です。たとえば7月1日に監理事業を始めたなら、7月1日〜翌年3月31日の分を翌年5月31日までに出します。年度内に事業を廃止した団体は不要で、休止している団体は必要です。
15の欄は、4つのまとまりで考える
様式の欄は15あります。並びを見ると、団体のこと、数のこと、体制のこと、結果のことに分かれます。

間違えやすいのは、10欄の技能検定等の受検状況です。数えるのは、報告する年度に各段階の技能実習を修了した、または修了する予定だった技能実習生です。その年度に受検していても、修了が次の年度なら、次の年度の報告書に入れます。
「やむを得ない不受検者」とは、実習実施者や監理団体の責めによらない行方不明、本人の事情による途中帰国、病気やけがで受検の機会を逃した人などです。受検対象者数は、修了者数からこの人数を引いて出します。
11欄の行方不明率は、6欄の実習監理した技能実習生の数を分母にします。12欄は、ほかの監理団体が見ていた技能実習生を、新たに計画の認定を受けて引き受けた人数です。
14欄の監理費徴収実績は、様式の別紙に書きます。運用要領は、監理費管理簿(参考様式第4-5号)の対象期間を、事業報告書の報告対象年度にそろえるよう求めています。
様式の図解:どこに何を書くか

- 8 監理事業の実務に従事した職員の数
- 9 実施体制:監理責任者とそれ以外の役職員の講習受講歴
- 10 技能検定等の受検状況:基礎級・3級・2級程度ごとの受検者と合格者
- 11 行方不明者の発生状況と行方不明率
- 12 他の実習実施者で続けられなくなった技能実習生の受入れと、実習先変更支援ポータルサイトへの登録
- 13 地域社会との共生に向けた取組
出典:出入国在留管理庁「別記様式第23号 監理事業に関する事業報告書」様式📄 出入国在留管理庁の資料(PDF)を加工して作成
記入例:欄ごとの集め方
数字は当組合が作った架空の例で、当組合の実際の数字ではありません。
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 集める元 |
|---|---|---|
| 1 報告対象年度 | 2026年度(2026年4月1日〜2027年3月31日) | ― |
| 5 実習実施者の数 | 12法人 | 実習監理の一覧 |
| 6 技能実習生の数 | 計40人(第1号15人、第2号20人、第3号5人) | 認定計画の一覧 |
| 7 国籍別 | ミャンマー40人(第1号15人、第2号20人、第3号5人) | 同上 |
| 8 職員の数 | 合計6人(常勤5人、非常勤1人) | 職員名簿 |
| 9 講習受講歴 | 監理責任者の受講者名・講習名・受講年月日 | 受講証明書 |
| 10 技能検定等 | 第1号修了者の基礎級:修了者15人、不受検0人、合格15人 | 合格通知 |
| 11 行方不明 | 0人(0%) | 届出の控え |
| 13 共生の取組 | 日本語学習支援の概要 | 活動の記録 |
| 14 監理費 | 別紙のとおり | 監理費管理簿 |
| 15 備考 | 担当者の氏名・職名・連絡先 | ― |
MOOZ事業協同組合(三重県津市)では、監査報告書や訪問指導記録書を出すたびに、事業報告書の欄に当たる数字を1つの表に書き足していくことをおすすめしています。5月にまとめて1年分を拾い直すより、早く確実です。
受け入れ企業(実習実施者)がすること
事業報告書を出すのは監理団体ですが、実習実施者にも、毎年4月1日〜5月31日に実施状況報告書(省令様式第10号)を出す義務があります。団体監理型では、監理団体の指導に基づいて作ります。当組合(MOOZ)は監理団体として、その作成を指導します。
受け入れ前から修了までの会社の義務は、技能実習で実習実施者がすることにまとめています。
よくある間違い
- 事業報告書を地方事務所に出している(本部事務所の審査課へ)
- 技能検定等の欄に、その年度に受検した人をそのまま数えている(修了の年度で数える)
- 行方不明率の分母を、年度末の在籍人数にしている(6欄の人数を使う)
- 監理費管理簿の対象期間が、報告対象年度とずれている
- 添付の貸借対照表などや、訪問指導の記録の写しを付け忘れている
出す前のチェックリスト
- □ 事業所ごとに作ったか
- □ 報告対象年度(4月1日〜翌年3月31日)を書いたか
- □ 6欄と7欄の人数の合計が合っているか
- □ 10欄は、修了(予定)の年度で数えたか
- □ 別紙(監理費徴収実績)と添付書類をそろえたか
- □ 5月31日までに、本部事務所の審査課へ出すか
様式は、出入国在留管理庁の技能実習制度の様式ページ🔗 出入国在留管理庁のページにあります。技能実習の受け入れの書類は、シリーズで順に取り上げていきます。
技能実習で人を受け入れたい会社は、当組合にご相談ください。業種、任せたい作業、受け入れたい人数と時期が分かれば、必要書類のご案内から始められます。技能実習の1号の計画の認定申請は2027年2月までに行うよう、外国人技能実習機構が案内しています(2026年10月時点)。