技能実習法の施行前に技能実習を修了した人が特定技能1号に移るときの取扱い
技能実習法の施行前(2017年11月1日より前)に在留資格「技能実習」を良好に修了した人、または2010年7月1日より前の在留資格「特定活動(技能実習)」を良好に修了した人が特定技能1号に移る場合、2027年4月1日以降に上陸許可等を受けるときは、技能試験と日本語試験の両方の合格が必要になります(出入国在留管理庁「技能実習法施行以前の『技能実習』等を修了した者が『特定技能1号』に移行しようとする場合の取扱いについて」)。
この記事は、以前に日本で技能実習をした人を特定技能1号で雇いたい会社と、支援を担う登録支援機関の担当者に向けたものです。入管庁のページは2026年10月12日に確かめました。書類の書き方シリーズの31回目です。

何が変わるか
2027年4月1日に、改正法(令和6年法律第60号)が施行されます。これに伴う上陸基準省令の改正(令和7年法務省令第45号)で、特定技能1号に求められる一定の技能と日本語能力の証明の扱いが、次のように変わります。
| 場合 | 2027年3月31日まで | 2027年4月1日以降に上陸許可等を受ける場合 |
|---|---|---|
| 業務と技能実習2号の職種・作業に関連がある | 技能試験・日本語試験とも合格は求められない | 技能試験と日本語試験の両方の合格が必要 |
| 業務と技能実習2号の職種・作業に関連がない | 技能試験の合格は必要、日本語試験は求められない | 技能試験と日本語試験の両方の合格が必要 |
対象になる人
- 技能実習法の施行前(2017年11月1日より前)の在留資格「技能実習」を良好に修了した人
- 在留資格「技能実習」が創設された2010年7月1日より前の在留資格「特定活動(技能実習)」を良好に修了した人
2017年11月1日以降に技能実習法のもとで技能実習を修了した人は、この発表の対象として書かれていません。その人たちの扱いは、特定技能の運用要領と入管庁の最新の案内で確かめます。
様式の主な欄と書くこと
この取扱いのための専用の様式はありません。特定技能1号の申請(在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請)の中で、次の書類の扱いが変わります。
- 技能試験の合格証明書の写し:分野ごとの特定技能1号評価試験。2027年4月1日以降に上陸許可等を受ける場合は、関連のある職種・作業を修了していても必要
- 日本語試験の合格証明書の写し:日本語能力試験(N4以上)または国際交流基金日本語基礎テスト。分野によってはN3以上など別の水準があるので、分野別の提出書類一覧表で確かめる
- 技能実習を良好に修了したことを示す資料:2027年3月31日までに上陸許可等を受けて試験の免除を使う場合に、提出書類一覧・確認表の案内に沿って用意する
古い修了者の場合、どの資料で良好な修了を示せるかは、申請の前に入管庁に確認すると確実です。
記入例:受け入れる前の確認メモ(架空)
- 候補者:KOU OTUHEI(架空)。2015年に技能実習を良好に修了(技能実習法の施行前)
- 予定:株式会社 入管で、特定技能1号の飲食料品製造業分野で働く
- 確認1:技能実習2号の職種・作業と、予定の業務に関連があるか
- 確認2:上陸許可等が2027年3月31日までに受けられる見込みか。見込みが立たなければ、技能試験と日本語試験の受験日程を先に押さえる
内容は架空の例です。審査の期間は申請ごとに異なり、許可の日を前もって決めることはできません。
受け入れ企業がすること
対象の人を雇う予定の会社は、まず本人の技能実習の修了の時期(2017年11月1日より前か)を確かめます。2027年4月1日以降に上陸許可等を受ける見込みなら、試験の受験を前提に予定を組みます。会社の義務の全体は、特定技能で受け入れ企業がすることにまとめています。当組合(MOOZ)とグループの登録支援機関 株式会社NADyは、必要書類のご案内と記入内容の確認をお手伝いします。
よくある間違い
- 一度技能実習を良好に修了していれば、いつ申請しても試験が免除されると思っている
- 修了の時期(2017年11月1日の前か後か)を確かめずに予定を立てる
- 申請日が3月31日以前なら旧い扱いになると決めつける(入管庁の表現は「上陸許可等を受ける場合」)
- 日本語の水準を分野ごとに確かめない
出す前のチェックリスト
- □ 本人の技能実習の修了の時期と、当時の在留資格を確かめたか
- □ 予定の業務と技能実習2号の職種・作業に関連があるか確かめたか
- □ 上陸許可等の見込みの時期と、試験の受験日程を並べて考えたか
- □ 分野別の提出書類一覧表で、試験の合格証明書の種類を確かめたか
技能実習から特定技能1号への在留資格変更許可申請の書き方は、シリーズ17回目にまとめています。
以前に日本で技能実習をした人を特定技能で雇いたい会社は、当組合にご相談ください。技能実習を修了した年、当時の職種・作業、予定の分野が分かれば、必要書類のご案内から始められます。
特定技能「在留資格認定証明書交付申請(海外から呼ぶ)」の手続きの中で、
- 前の回:第16回 二国間取決めの書類