特定技能の新規受入れが止まった分野が出ました

特定技能の新規受入れが止まった分野が出ました

特定技能の「受入れ見込数」は、数字合わせの目標ではありませんでした。外食業分野では、2026年4月13日以降に受理された在留資格認定証明書の申請が交付されない状態が、今も続いています。

9月9日に開かれた入管庁の有識者会議(第14回 特定技能制度及び育成就労制度の基本方針及び分野別運用方針に関する有識者会議)の資料4-1で、その経緯と現在の扱いが示されました。

外食業は当組合の取扱分野ではありません。それでもこれを取り上げるのは、止める根拠になっている規定が、食品製造にも介護にも宿泊にも、同じようにかかっているからです。

5万人の枠に届いたので、止めた

順序は単純でした。

2026年1月23日の閣議決定で、外食業分野の受入れ見込数は2029年3月末(令和10年度末)までで5万人と定まりました。ところが同年2月末時点の1号特定技能外国人の在留者数が約4万6千人(速報値)。このペースなら5月中に5万人に達する、と推計されます。

3月27日に事前の案内が出され、4月13日が停止措置日になりました。

入管法と分野別運用方針には、在留者数が受入れ見込数を超えることが見込まれる場合、分野所管大臣が法務大臣に在留資格認定証明書の交付停止を求め、法務大臣が停止措置をとる、と書かれています。政府の基本方針にも、受入れ見込数は「大きな経済状況の変化が生じない限り」受入れの上限として運用する、とあります。

資料は、1月の見込数設定から外食業に大きな経済情勢の変化は認められない、と判断した上で、上限として運用したと説明しています。再開の時期は「未定」です。

この記事のポイント

止まるのは「これから採る人」だけ

止まり方は、手続きの種類ごとに違いました。ここが実務上いちばん大事なところです。

在留資格認定証明書の交付申請は、4月13日以降に受理された分が不交付。海外から新しく呼ぶルートが閉じた、ということです。他の在留資格からの変更申請は、4月13日以降の受理分が原則として不許可。留学生や技能実習修了者を特定技能に切り替える道も、同じ日で閉じました(医療・福祉施設給食製造の技能実習2号修了者などには配慮する、と注記されています)。

一方で、すでに働いている人の在留期間の更新は、許可が継続されています。理由は明快で、更新は在留している人数を増やさないからです。

4月12日以前に出ていた申請は、上限の範囲内で順次処理されています。認定証明書はいったん交付保留となり、変更申請を優先したうえで順次交付、という扱いです。

つまり線は、申請の受理日で引かれました。「いま在籍している人」は守られ、「これから採ろうとしている会社」が止まる。採用を検討している側から見ると、いちばん困る止まり方です。

MOOZ事業協同組合

自社の分野の残りは、どこを見れば分かるか

外食業で起きたことは、仕組みとしてはどの分野でも起こりえます。確認の手順も同じです。

まず、自社の分野の受入れ見込数。2026年1月23日に閣議決定された分野別運用方針に、分野ごとの数字が載っています。次に、現在の在留者数。入管庁が四半期ごとに公表している特定技能在留外国人数の統計に、分野別の人数が出ます。この2つを並べれば、残りがどのくらいかの見当はつきます。

外食業の場合、停止措置日の約2週間前に事前案内が出ています。ただし、それが常に同じ余裕をもって出るとは限りません。入管庁の最新情報をご確認ください。

多人数をまとめて受け入れる計画の場合、この話は他人事になりにくくなります。10名を一度に採るなら、枠の消費も1名ずつの受け入れより速く進みます。そして寮の確保、指導担当者の配置、シフトの組み直しに数か月かかるのが普通です。準備が整ってから申請、という順番だと、その数か月のあいだに前提が変わることがあります。

当組合では、採る意思が固まっているなら、申請を先に進めておく形をお勧めしています。外食業で線が引かれたのは受理日でした。

待つ判断にも、期限がある

いま最も多くいただく相談は、「技能実習で今入れるか、2027年4月の育成就労を待つか」です。

外食業の件は、この問いに一つ材料を足します。待つという判断は、待っている間に制度側の条件が動かないことを前提にしています。実際には、受入れ見込数の到達のように、企業側の努力と関係のないところで入口が閉じることがあります。

育成就労は2027年4月施行予定の新制度で、詳細は政省令で変わりうるため、現時点の情報では、としか申し上げられません。ただ、育成就労にも分野ごとの受入れ見込数が設定されています。新制度が始まれば枠の話が消えるわけではありません。

順番待ちに並ぶ前に

いま動けることは、三つあります。自社の業種が特定技能のどの分野に当たるかを確定させること。その分野の受入れ見込数と直近の在留者数を突き合わせること。そのうえで、何名を、いつまでに受け入れたいのかを数字で決めること。

この三つが決まっていれば、実習・特定技能・育成就労のどれで動くかは、判断できる状態になります。逆に決まっていないと、枠の話を聞いても自社に関係があるのかどうかが分かりません。

MOOZ事業協同組合は三重県津市の監理団体です。ミャンマー人材を専門に、食品製造(弁当・惣菜・水産加工)、介護、縫製・電子部品組立、宿泊・クリーニング、溶接・自動車部品の分野で、2名からの受け入れをお手伝いしています。分野の確認や必要書類のご案内、受け入れまでのスケジュールの逆算は、無料でご相談いただけます。

自社の分野の残り枠を一緒に確認するところからで構いません。https://mooz-gr.jp からご連絡ください。三重県・東海地方であれば、現地にうかがってお話しします。