なぜミャンマー人材か|在留18万人の統計と日本語力・定着
「外国人材を受け入れたいが、どの国の人材を選べばいいのか」「ミャンマー人材はベトナムなど他の国と何が違うのか」。この記事は、技能実習や特定技能で初めて外国人材の受け入れを検討している、中小企業の経営者・人事担当者さまに向けて書いています。
三重県津市でミャンマー人材を専門にしている監理団体として、出入国在留管理庁(入管庁)の統計で確認できる事実と、統計だけでは分からない「日本語力・勤勉さ・定着」の見方を分けてご説明します。
結論:ミャンマー人材は「数が増えている、現実的な選択肢」の一つ
先に結論をお伝えします。
- 入管庁の統計では、日本に住むミャンマー国籍の方は令和7年末で18万2,567人。国籍・地域別で第8位で、この2年でおよそ2.1倍に増えています。
- 日本とミャンマーの間には、特定技能に関する協力覚書(MOC)があり、制度上の枠組みが整えられています。
- 一方で、「日本語力が高い」「勤勉」「辞めにくい」といった点は、国籍だけで決まるものではありません。国籍別の定着率を示す公的な統計も、私たちが確認した範囲では見当たりませんでした。
つまり、ミャンマー人材を検討する価値は十分にありますが、成否を分けるのは「どの国か」よりも「入国前にどう準備し、入国後にどう支えるか」です。以下で順にご説明します。

統計で見るミャンマー人材|在留外国人数は18万人を超えて第8位
在留外国人数の推移
入管庁は毎年、在留外国人数を公表しています。ミャンマー国籍の方の人数は次のとおりです。
| 時点 | ミャンマー国籍の在留外国人数 | 前年末からの増加数 | 国籍・地域別の順位 |
|---|---|---|---|
| 令和5年末 | 8万6,546人(※) | ― | ― |
| 令和6年末 | 13万4,574人 | 4万8,028人 | 第8位 |
| 令和7年末 | 18万2,567人 | 4万7,993人 | 第8位 |
※令和5年末の人数は、令和6年末の人数から前年末からの増加数を差し引いて算出した値です。
出典:入管庁「令和6年末現在における在留外国人数について」「令和7年末現在における在留外国人数について」
2年続けて、1年におよそ4万8,000人ずつ増えていることが分かります。
在留外国人全体と、技能実習・特定技能の動き
同じ入管庁の発表では、令和7年末の在留外国人は全体で412万5,395人(前年末から35万6,418人、9.5%増)でした。在留資格別に見ると、
- 技能実習:45万6,618人(前年末から23人増)
- 特定技能:39万296人(前年末から10万5,830人増)
となっています。技能実習がほぼ横ばいなのに対し、特定技能は大きく増えています。受け入れを考える企業にとっては、「技能実習で受け入れ、その後に特定技能へ移行する」という流れも含めて、長い目で人材計画を立てることが大切になっています。
なお、この統計は国籍ごとの総数であり、ミャンマー国籍の方がどの在留資格でどれだけ働いているかの内訳は、この記事では扱っていません。
日本とミャンマーの制度上の枠組み|特定技能の協力覚書と認定送出機関
協力覚書(MOC)が結ばれている
入管庁の「ミャンマーに関する情報」のページによると、日本とミャンマーは平成31年3月28日に、特定技能に関する協力覚書に署名しています。この覚書は2024年3月29日に、継続期間が5年間更新されています。
協力覚書は、送り出しの過程で不適切なことが起きないよう、両国が情報を共有し協力するための取り決めです。
認定送出機関の一覧が公開されている
同じページでは、ミャンマー政府が認定した送出機関の一覧に加え、「認定を一定期間無効とされている機関」の一覧も公開されています。
受け入れ企業が直接送出機関とやりとりする場面は多くありませんが、「どの送出機関と連携しているのか」を監理団体に確認することは、安心して受け入れるための基本的なチェックポイントです。
日本語力|「試験の級」と「現場で通じる言葉」を分けて考える
日本語能力試験は目安の一つ
日本語力の目安としてよく使われるのが日本語能力試験(JLPT)です。N5からN1までの5段階で、N1が最も難しいレベルです。
ただ、試験の級はあくまで目安です。受け入れ企業の現場で本当に必要なのは、
- 「おはようございます」「はい、分かりました」などの挨拶・返事
- 「終わりました」「分かりません」などの報告・確認
- 「危ない」「止めてください」などの安全に関わる言葉
といった、毎日の仕事で使う言葉が通じるかどうかです。
入国時・移行時に求められる日本語の水準は、制度や職種・分野によって異なります。受け入れを検討される際は、入管庁の最新情報をご確認ください。
入国後も学び続けられる環境か
日本語力は、入国後の環境によっても伸び方が変わります。MOOZが関わる受け入れ先のなかには、兵庫県の惣菜製造の現場で、入国後に日本語能力試験N2に合格した実習生がいる事例もあります。もちろん全員が同じように伸びるわけではありませんが、「勉強を続けられる環境」を用意できるかどうかは、企業側が工夫できる部分です。

勤勉さ|国民性ではなく「入国前の準備」と「受け入れ体制」で見る
「真面目そう」だけで判断しない
「ミャンマーの人は真面目で穏やか」という声を耳にすることがあります。私たちも現場で、丁寧に仕事に向き合う方に多く出会ってきました。
ただし、どの国にも真面目な方はいますし、同じ国の中でも一人ひとり違います。国籍で人の優劣を決めることはできません。 他の国の人材と比べて「どちらが勤勉か」を論じるより、「自社の仕事に合った人を選び、力を発揮できる環境を整える」ほうが、結果として良い受け入れにつながります。
入国前にできる準備
MOOZ事業協同組合は、ミャンマーの送り出し機関と連携し、現地で日本語教育を行っています。溶接の職種では、有料オプションとして現地での溶接講習もご用意しています。
入国前に「日本の職場で働くとはどういうことか」を学んでおくことで、配属後の説明が伝わりやすくなり、本人も安心して仕事に取り組めます。
定着率|公的な国籍別データの有無と、企業ができること
国籍別の定着率は、確認できた範囲では公表されていない
「ミャンマー人材は定着率が高い」と書かれた記事を見かけることがあります。しかし、国籍別の定着率を示す官公庁・機構の統計は、私たちが確認した範囲では見当たりませんでした。そのため、この記事では定着率の数字は示しません。
大切なのは、「辞めない国籍」を探すことではなく、辞めずに働き続けられる仕組みを受け入れる側が用意することです。
定着を左右する場面と確認ポイント
受け入れの段階ごとに、企業が確認しておきたいポイントを整理しました。
| 段階 | 起こりやすいズレ | 企業・監理団体が確認したいこと |
|---|---|---|
| 面接前 | 仕事内容のイメージ違い | 作業内容・勤務時間・住まいを具体的に伝えているか |
| 入国前 | 日本語・生活習慣への不安 | 現地でどんな日本語教育を受けているか、学習状況を共有してもらえるか |
| 配属直後 | 指示が伝わらない、遠慮して質問できない | 現場の言葉を簡単にする、相談相手を決めておく |
| 1年目 | 生活面の困りごと、家族の事情 | 監理団体が本人・企業の双方から話を聞いているか |
| 移行・更新時 | 将来の見通しが持てない | 特定技能への移行など、先の選択肢を早めに話し合えているか |
技能実習法に基づき、監理団体には受け入れ企業への定期的な監査や、実習生への相談対応などが求められています。こうした役割をどれだけ丁寧に果たしているかも、監理団体を選ぶ際の大切な判断材料になります。
よくある質問
Q1. ミャンマー人材は、ベトナムなど他の国の人材と比べて何が違いますか?
国籍によって能力の優劣があるわけではありません。統計上の違いとしては、ミャンマー国籍の在留外国人はこの2年で約2.1倍に増えており、受け入れ先の選択肢として広がっている点が挙げられます。実際の違いは、送り出し機関や監理団体の教育・支援の内容によるところが大きいため、具体的な中身を比べることをおすすめします。
Q2. 入国したときに、どれくらい日本語が話せますか?
個人差があります。入国前の教育内容や学習期間によっても変わります。面接の段階で、現地での学習状況や、現場で使う挨拶・返事がどの程度できるかを監理団体に確認してください。制度上求められる日本語の水準は、入管庁の最新情報をご確認ください。
Q3. 何名から受け入れできますか?
MOOZでは、受け入れは2名からご相談を承っています。同じ国の仲間がいることで、生活面や気持ちの面で支え合いやすくなります。
Q4. 男性の実習生も受け入れできますか?
MOOZでは女性実習生が中心です。男性は、ミャンマー側の事情により35歳以上の候補者となります。
Q5. 育成就労制度が始まると、ミャンマー人材の受け入れはどうなりますか?
育成就労は2027年施行予定の新しい制度です。現時点の情報では、詳細は今後の政省令などで変わる可能性があります。最新の内容は入管庁・厚生労働省の発表をご確認ください。MOOZでも情報が確定し次第、分かりやすくお伝えしていきます。
まとめ|ミャンマー人材の受け入れはMOOZにご相談ください
- 入管庁の統計では、ミャンマー国籍の在留外国人は令和7年末で18万2,567人。国籍・地域別で第8位で、2年でおよそ2.1倍に増えています。
- 日本とミャンマーの間には特定技能の協力覚書があり、2024年3月に継続期間が5年間更新されています。
- 日本語力・勤勉さ・定着は、国籍だけでは決まりません。入国前の教育と、入国後の受け入れ体制が重要です。
- 監理団体を選ぶときは、「どの送出機関と連携しているか」「現地でどんな教育をしているか」「受け入れ後に誰が相談に乗るか」を具体的に確認しましょう。
MOOZ事業協同組合は、三重県津市のミャンマー人材専門の監理団体です。送り出し機関と連携した現地での日本語教育から、入国までの手続きのサポート、受け入れ後のフォローまで一貫して関わっています。技能実習から特定技能へ移行した後の支援は、グループ企業の株式会社NADy(登録支援機関)が担当します。
食品製造(弁当・惣菜・水産加工)、介護、縫製・電子部品組立、宿泊・クリーニング、溶接・自動車部品など、業種ごとのご相談も承っています。「自社でも受け入れられるか知りたい」という段階からで構いません。お気軽にお問い合わせください。
https://mooz-gr.jp
