技能実習計画を変えるとき、軽微変更届出か変更認定申請か
認定を受けた技能実習計画を変えるときは、変更の大きさで手続が違います。軽い変更は軽微変更届出書(省令様式第3号)、重要な変更は技能実習計画変更認定申請書(第4号)です。
この記事は、技能実習中に計画を変える必要が出たときの担当者に向けたものです。技能実習の書類の書き方シリーズの14回目です。

軽微変更届出書(様式第3号):1か月以内
技能実習制度運用要領(令和8年4月)では、通常の変更(重要な変更以外)をする場合は、変更の事由が生じた日から1か月以内に、機構の地方事務所・支所の認定課に軽微変更届出書を出すとされています。変更の事由に応じた書類も付けます。
雇用契約書及び雇用条件書(1-14)にも、就業の場所や、必須・関連・周辺業務の作業の内容を実際に変える場合は、軽微変更届出書を出す必要があると注記されています。
様式に書くのは、認定番号と認定年月日、届出者、技能実習生、変更の内容(項目・変更前・変更後・変更年月日)、備考です。備考には、担当者の連絡先と、届出が必要になった理由を書きます。取次送出機関の名称の変更なら、送出機関番号も書きます。
複数の技能実習生について、認定番号・認定年月日・技能実習生の欄以外が同じなら、別紙の表にまとめて1通で届け出ることもできます。
変更認定申請書(様式第4号):先に認定を受ける
重要な変更は、技能実習計画の変更の認定を受けます(技能実習法第11条)。様式には、申請者、技能実習生、監理団体の情報(許可番号、監理責任者、計画作成指導担当者、取次送出機関など)と、変更の内容、理由を書きます。申請書は正本と副本を出します。
技能実習の区分(第1号・第2号など)をあとから変えることは、法律上想定されていません。
分かれ目:運用要領の「変更認定と届出の区分」の表
運用要領は、変更の程度を3つに分けています。重要な変更は変更認定(変更の前に)、通常の変更は軽微変更届出(1か月以内)、些細な変更は届出不要です。施行規則第17条は、技能実習の目標の変更、職種・作業の変更、計画どおりの実施に実質的な影響を与える変更を、届出では済まない変更としています。
運用要領の表から、よくある例を抜き出すと次のとおりです。
- 変更認定:職種・作業の追加、技能実習の目標の変更、実習の延べ期間の延長、中断後の再開で計画の終期が変わる場合、年間の実習時間数を予定の50%以上変える場合
- 軽微変更届出:実習実施者の名称・住所(電話番号を含む)、代表者や役員の交代・追加、技能実習を行わせる事業所、技能実習責任者・指導員・生活指導員の交代・追加、技能実習生の氏名・国籍など、第3号の帰国期間、実習の開始時期を3か月以上早める・遅らせる場合
- 届出不要:役員・責任者などの役職名の変更、業種、責任者などの婚姻による氏名の変更(交代を伴わないもの)、指導員の交代を伴わない担当業務の割り振りの変更
実習実施者そのものが変わる場合や、全く別の職種・作業に変える場合は、変更ではなく新しい計画の認定が必要です。延べ期間を短くする場合は届出の対象ではなく、技能実習実施困難時届出書を出します。迷ったら、運用要領の表で確かめ、監理団体に相談します。
待遇を変えるときは、説明し直す
運用要領は、技能実習生の待遇を変える場合、必要に応じて通訳を付けるなどして変更内容を丁寧に説明し、母国語を併記した重要事項説明書(参考様式第1-19号)を作り直して、実習実施者で保管するよう求めています。
様式の図解:どこに何を書くか

- 認定番号
- 認定年月日
- 届出者:実習実施者届出受理番号、氏名又は名称、住所
- 技能実習生:氏名・国籍など
- 認定計画の軽微な変更の内容:変更事項、変更前・変更後、変更年月日(運用要領の表で届出の対象か確かめる)
出典:出入国在留管理庁「別記様式第3号 技能実習計画軽微変更届出書」様式📄 出入国在留管理庁の資料(PDF)を加工して作成
記入例:軽微変更届出書の5欄(架空)
| 項目 | 変更前 | 変更後 | 変更年月日 |
|---|---|---|---|
| 技能実習指導員 | 製造課 主任 ○○ ○○ | 製造課 主任 △△ △△ | 2027年4月1日 |
| 6 備考 | ― | 担当者の連絡先、理由:前任者の異動のため | ― |
技能実習指導員の交代は、運用要領の表では軽微変更届出です。新しい指導員の履歴書並びに就任承諾書及び誓約書(1-5)と、担当する指導が変わるなら実習実施予定表の変更箇所を付けます。
受け入れ企業がすること
計画を変える必要が出たら、まず監理団体に知らせ、どちらの手続かを確かめます。軽微変更は1か月以内に届け出ます。待遇を変えるときは本人に説明し直し、重要事項説明書を作り直して保管します。会社の義務の全体は、技能実習で実習実施者がすることにまとめています。当組合(MOOZ)は監理団体として、手続の判断と、届出書の指導証明をお手伝いします。
よくある間違い
- 変更してから1か月を過ぎて届け出ている
- 重要な変更なのに、軽微変更届出で済ませている
- 届出が必要になった理由を備考に書いていない
- 待遇を変えたのに、重要事項説明書を作り直していない
出す前のチェックリスト
- □ 軽微変更か変更認定かを、運用要領の表で確かめたか
- □ 変更前・変更後・変更年月日を書いたか
- □ 理由と担当者の連絡先を書いたか
- □ 変更の事由に応じた書類を付けたか
- □ 監理団体の指導証明があるか
技能実習を続けられなくなったときの届出は、次の回です。
技能実習中の変更で迷ったら、当組合にご相談ください。変えたい内容と時期が分かれば、どの手続になるかからご案内できます。