特定技能の枠、残りが少ない分野は?外食業は残り710人

特定技能の枠、残りが少ない分野は?外食業は残り710人

特定技能の受入れ枠で、残りがいちばん少ないのは外食業です。入管庁が2026年10月6日に更新した7月末の速報値では、上限5万人に対して49,290人、残りは710人でした。次に埋まっているのは飲食料品製造業(76.3%)、建設(68.9%)、介護(64.2%)です。これから特定技能で人を採る会社と、技能実習生を特定技能へ移す予定の会社に関係します。

全19分野の残りは、この表で分かります

残りが1万人を切っているのは外食業、航空、自動車整備、漁業などですが、枠の大きさが違うので、割合と合わせて見ます。

受入れ見込数とは、特定技能1号で受け入れる人数について、政府が分野ごとに定めた上限です。今の数字は2026年1月23日の閣議決定で、2029年3月までの分にあたります。

下の表は、入管庁の資料「特定技能1号の受入れ見込数及び在留者数について(令和8年7月末時点・速報値)」の数字です。残りの列だけ、当組合が引き算で出しました。

分野 上限(人) 在留者数(人) 埋まった割合 残り(人)
外食業 50,000 49,290 98.6% 710
飲食料品製造業 133,500 101,922 76.3% 31,578
建設 76,000 52,366 68.9% 23,634
介護 126,900 81,436 64.2% 45,464
農業 73,300 44,952 61.3% 28,348
航空 4,900 2,823 57.6% 2,077
自動車整備 9,400 5,332 56.7% 4,068
造船・舶用工業 23,400 11,693 50.0% 11,707
漁業 14,800 4,988 33.7% 9,812
ビルクリーニング 32,200 10,514 32.7% 21,686
工業製品製造業 199,500 63,032 31.6% 136,468
宿泊 14,800 2,771 18.7% 12,029
自動車運送業 22,100 703 3.2% 21,397
鉄道 2,900 73 2.5% 2,827
木材産業 4,500 99 2.2% 4,401
林業 900 19 2.1% 881
リネンサプライ 4,300 3 0.1% 4,297
物流倉庫 11,400 - - -
資源循環 900 - - -

全分野の合計は432,016人で、上限805,700人の53.6%です。物流倉庫と資源循環は2026年1月に加わった分野で、在留者数はまだ載っていません。

出典:📄 出入国在留管理庁の資料(PDF)

この記事のポイント

外食業は「まったく採れない」わけではありません

止まっているのは、2026年4月13日以降に受け付けた新規の申請です。すでに働いている人の更新や、外食の中での転職は続いています。

入管庁は4月13日、農林水産大臣の要請を受けて、外食業分野の在留資格認定証明書の交付を止めました。在留資格認定証明書は、海外から人を呼ぶときに最初に取る書類です。同じ日以降に受け付けた申請は不交付とする、と入管庁のページに書かれています。

🔗 出入国在留管理庁のページ

ほかの在留資格から外食の特定技能1号へ変える申請も、4月13日以降の受付分は原則として不許可です。留学生のアルバイトを特定技能に切り替える道が、ここで閉じました。

一方、農林水産省のQ&Aと入管庁の資料で「続いている」と確認できるのは次のとおりです。

  • 在留期間の更新は、通常どおり審査される
  • 外食の特定技能1号で働いている人の転職先になることはできる
  • 特定技能2号への変更は措置の対象外で、通常どおり審査される
  • 4月12日までに受け付けた申請は、上限の範囲内で順に交付・許可される
  • 医療・福祉施設給食製造の技能実習2号を終えた人などには配慮がある

「試験に合格した人の入国が今も出ている」という話を聞くことがあります。これは4つ目にあたり、4月12日までに申請を済ませていた人の分です。

ただし、順番は遅れています。入管庁が9月10日に更新した審査状況のページでは、認定証明書は1月31日までに受け付けた分を処理している段階でした。国内にいる人の変更申請が優先されるためです。

🔗 出入国在留管理庁のページ

外食業の特定技能1号の技能試験は、当面の間、国内でも海外でも実施されません。再開については、農林水産省のQ&Aに「再開の措置をとるかどうかを含め未定」とあります。再開するときは事前に知らせる想定だとも書かれています。

🔗 農林水産省のページ

MOOZ事業協同組合

外食の次に近いのはどの分野か

割合で見れば飲食料品製造業、建設、介護、農業の順です。ただ、当組合は割合よりも「残りが今の増え方の何年分か」を見ています。

入管庁の同じ資料には、この1年で増えた人数も載っています。残りをこの数字で割ると、介護は約1年10か月分、飲食料品製造業は約2年分、航空は約2年2か月分でした。

今の枠の期限は2029年3月で、7月末から数えて2年8か月あります。この3分野は、今の増え方が続けば期限より前に上限へ届く計算です。

建設は約3年分、農業は約3年2か月分で、割合が高いわりに余裕があります。宿泊は約9年分、工業製品製造業は約12年8か月分です。

これは公表値を割っただけの単純計算で、予測ではありません。上限そのものが見直されることもあります。外食業は上限に届く前、9割強の時点で止まりました。その線で計算した結果は、前の記事に書いています。

📖 関連記事を読む

枠が厳しい分野で、これから採るなら何を確かめるか

確かめるのは、採りたい人が今どの在留資格でどこにいるかです。同じ「外食で1人採る」でも、相手によって結果が変わります。

外食の特定技能1号ですでに国内で働いている人なら、転職として受け入れられます。農林水産省のQ&Aでは、協議会の加入証が変更申請のときに要るので早めに申請を、とされています。

海外にいる人や、留学などほかの資格の人は、今は申請しても通りません。この場合に残る道は、再開を待つか、2027年4月に始まる育成就労です。

外食業の育成就労について、農林水産省は「令和9年4月の運用開始に向け、準備を進めている」と答えています。現時点の情報では、詳細は今後の政省令や運用で変わる可能性があります。

食品工場と介護施設は、まだ止まっていません。そのかわり、動ける期間に限りがあります。

当組合にいま一番多い相談は、次のものです。

技能実習で今入れるか、2027年4月の育成就労を待つか

MOOZ事業協同組合(三重県津市)では、食品製造と介護で採る人数が決まっている会社には、待たずに申請の準備へ入ることをおすすめしています。外食業で線が引かれたのは、申請を受け付けた日でした。

技能実習には分野ごとの人数の上限がありません。枠に数えられるのは、実習を終えて特定技能へ移るときです。10名、20名とまとめて受け入れた工場や施設は、移る時期が同じ月に重なります。

次に確かめる1点

入管庁の表で、自社の分野の行を1つだけ見てください。この資料はほぼ毎月更新され、特定技能のページの新着情報に載ります。

🔗 出入国在留管理庁のページ

ご相談のときは、業種、採りたい人数と時期、今いる実習生が実習を終える年月の3つをお知らせください。どの年に何人を、技能実習・特定技能・育成就労のどれで受け入れるかを一緒に組みます。

MOOZ事業協同組合は三重県津市の監理団体で、東海地方を中心にミャンマー人材の受け入れを2名からお手伝いしています。特定技能へ移った後の支援は、グループの登録支援機関である株式会社NADyが担当します。連絡先は MOOZ公式サイト です。

関連記事