入国前の結核健診、ミャンマー人材はまだ対象外です
ベトナムの人は去年から、ミャンマーはまだ
在留資格認定証明書(COE)の交付申請に「結核非発病証明書」を添えなければならない国が、いま3つあります。フィリピンとネパールが2025年6月23日から、ベトナムが2025年9月1日から。入管庁の「入国前結核スクリーニング」の案内に、この日付が載っています。
対象国としては6か国の名前が挙がっています。上の3か国に加えて、インドネシア、ミャンマー、中国。ただしこの3か国は「実施日未定」のままです(入管庁ページ、2026年9月20日時点)。
ですので、いまミャンマーから技能実習生を受け入れる手続きに、この証明書は要りません。先週、ベトナム国籍の方も受け入れている会社の担当者から「うちのミャンマーの子たちも健診が要るのか」と聞かれました。現時点では不要です。
とはいえ、対象国として名前は挙がっています。順番は来ます。来たときに何が動くのかだけ、先に見ておきます。

増えるのは書類ではなく、工程の順番
この制度を「COEの添付書類が1枚増える」と理解すると、たぶん足をすくわれます。効いてくるのは順番のほうです。
結核非発病証明書は、日本政府が指定した国外の医療機関(指定健診医療機関)でしか発行されません。日本に着いてから受ける健康診断とは別物で、現地で、入国のかなり前に済ませておく工程です。技能実習についてはJITCOに案件を送る段階で添付することになると案内されています。
そして有効期間があります。胸部レントゲンの撮影日から180日。ここが厄介です。早く撮りすぎればCOEの交付や査証の発給を待っている間に期限が来ますし、遅ければCOE申請そのものが出せません。面接から入国まで1年近くかかる案件では、健診をどこに挟むかが日程表の設計そのものになります。
当組合では、健診は現地講習の終盤に置く前提で工程を組み直すつもりでいます。講習の途中で撮ると、修了から配属までの調整期間を丸ごと有効期間から削ってしまうためです。ただしミャンマーでの運用が示されていない以上、これは現時点の方針で、告知が出たら組み直します。
費用については、入管庁の案内に金額の記載を見つけられていません。指定健診医療機関ごとに定まるものと思われますが、確認できていないので数字は出しません。分かった時点でご案内します。
先行3か国の日程が、猶予の目安になる
ミャンマーの開始時期は未定ですが、先に始まった国の日程には共通点があります。
フィリピンとネパールは、指定健診医療機関での健診受付が2025年3月24日に始まり、証明書の提出義務付けが同年6月23日。ベトナムは健診受付が5月26日、義務付けが9月1日。どちらも、健診を受けられるようになってから義務になるまでおよそ3か月でした。
ミャンマーが同じ間隔になる保証はありません。ただ「告知が出てから考える」と決めている会社は、その3か月で、すでに動いている案件の健診予約と、これから面接する案件の日程調整を同時にやることになります。

10名まとめて入れる会社ほど、予約で詰まる
受け入れ人数が2〜3名なら、健診の予約は1日で片づく話かもしれません。効いてくるのは、まとめて受け入れる工場や施設です。
指定健診医療機関は限られています。人数分の予約枠を、講習日程と入国予定日の両方に合うタイミングで取る必要があります。しかも証明書の期限は個人ごとに進みます。同じ便で10名入国させる計画なら、10名の撮影日をそろえておかないと、誰か1人の期限だけ先に来る、という事態が起こりえます。
弁当・惣菜工場のように、繁忙期に合わせて配属日を決めている現場ほど影響が出ます。寮の契約開始日、シフトへの組み込み、日本語の総復習の期間。どれも配属日から逆算して決めているはずで、その配属日が健診1つで2週間後ろにずれることがある、という話です。
入国前に決めていることは、もともと書類だけではない
当組合が提携しているミャンマーの日本語学校では、入国前に身だしなみや生活習慣の約束まで決めています。髪型のこと、禁煙のこと。禁煙は健康の話としてではなく、寮の火事のリスクと本人の家計の話として説明しています。月次で成績表が出て、日本語力だけでなく生活態度も評価されます。
つまり、入国前にやることのリストはもともと長く、現地ではすでに走っています。そこに健診が1工程加わるだけ、という見方もできます。慌てる種類の変更ではありません。ただ、リストの中で唯一「日本側が予約枠を取り合う」項目になる可能性があるので、工程表は持っておいたほうがいい、と考えています。
育成就労をまたぐ計画でも、この工程は残る
現時点の情報では、育成就労制度は2027年4月1日施行の予定です。制度が変わっても、外国から人を呼ぶ以上、在留資格認定証明書の交付申請という手続きはなくなりません。入国前結核スクリーニングは在留資格の種類ではなく「中長期在留者かどうか」で対象が決まるため、技能実習でも特定技能でも、現時点の情報では育成就労でも、対象国の方であれば同じ工程が入ります。業種も問いません。食品製造でも介護でも宿泊でも、そこに違いはありません。
「技能実習で今入れるか、2027年4月を待つか」という相談が、この半年でいちばん多い質問です。どちらを選んでも、ミャンマーでスクリーニングが始まれば同じように効いてきます。制度選択の判断材料というより、どちらを選んでも共通で乗ってくる工程だと考えてください。
今の時点でやっておくこと
いま動いているミャンマー国籍の案件については、証明書の準備は不要です。入管庁の該当ページ(https://www.moj.go.jp/isa/10_00219.html )の実施状況が変われば、当組合から受け入れ企業様へご連絡します。
やっておく価値があるのは2つです。1つは、ベトナムなど他の対象国の方も併せて受け入れている場合、そちらはすでに義務付けの対象なので、進行中の案件の証明書の撮影日と180日の期限を確認しておくこと。もう1つは、来年以降に多人数の受け入れを予定している場合、入国予定日から逆算した工程表に「健診」という行を1つ空けておくことです。行が空いていれば、告知が出た日に日付を入れるだけで済みます。
MOOZ事業協同組合は三重県津市の監理団体で、ミャンマー人材を専門に扱っています。受け入れは2名から。面接から入国までの工程表づくりと、必要書類のご案内も含めてお手伝いします。入国予定日がすでに決まっている案件をお持ちでしたら、その日程を前にして一度ご相談ください。何月に何が入るかは、人数と業種が分かれば具体的にお出しできます。
お問い合わせは https://mooz-gr.jp からお願いします。