育成就労計画認定申請書(別記様式第1号)、記載例の注意点
外国人技能実習機構が、育成就労計画認定申請書(別記様式第1号)の記載例を公表しています(施行日前申請ページ、2026年10月10日確認)。記載例は、欄ごとの注意点を吹き出しで示したものです。
この記事は、その注意点から、新人が押さえたい点をまとめたものです。育成就労は施行前の制度で、現時点の情報で書いています。様式は省令改正などで変わることがあるので、申請の際は機構のホームページの最新の様式を使います。育成就労の書類の書き方シリーズの2回目です。

どの様式を使うか
別記様式第1号は、次のどちらかに当たる場合に使います。
- 育成就労・技能実習の経験のない外国人の計画
- 旧技能実習生で、前の技能実習計画の目標の試験と同じ(または相当する)試験が、その分野の「分野別運用方針」に定められていない(育成就労で目標にできない)場合など
前の技能実習の試験を育成就労でも目標にできる場合は、別記様式第3号(2)で申請します。第1号では、過去に技能実習を行っていた期間を育成就労の期間と通算する必要はなく、3年間の育成就労ができる、と記載例にあります。
1 申請者
- 申請者が個人事業の場合は、屋号ではなく個人名を書く
- 電話番号は住所に応じたもの。連絡先が違えば備考欄に
- 法人番号は13桁(1桁のチェックデジット+12桁)、労働保険番号は14桁
- 役員は、登記の有無にかかわらず全員
- ⑩は申請時点の育成就労外国人の数、括弧内に技能実習中の第1号・第2号の数(第3号は含めない)
- ⑪は分野別協議会。加入に代わる措置を定めている分野なら、その内容
- ⑫の業種は、分野によって上乗せの基準があるので正確に(機構の「業種」欄記載用早見表)
2 担当者と、3 育成就労外国人
2欄の育成就労責任者・指導員・生活相談員の「養成講習の受講歴」には、計画認定日前3年以内に受けた、役に対応する講習の修了年月日を書きます。施行日前申請では、計画認定日は2027年4月1日以降になります。経過措置として、技能実習の養成講習(責任者講習・指導員講習・生活指導員講習)の受講歴でもかまいません。
3欄の氏名・国籍・生年月日などは、旅券の身分事項ページどおりに書きます。違う表記で認定を受けると軽微変更届の対象になり、在留資格の申請で軽微変更届出書の写しを求められることがあります。刑罰の有無を「有」にした場合は、量刑の内容を具体的に書きます(交通違反の行政処分など刑罰に至らないものは不要)。
5〜6 日本語・期間・転籍制限
日本語は通常、日本語教育の参照枠のA1相当が求められますが、分野によってより高い水準が要る場合があります。分野の運用要領で確かめます。
転籍制限期間は分野別運用方針で確かめます。1年を超える場合は、育成就労外国人の待遇向上が必要です。分野別運用方針で2年とされている分野でも、会社の判断で全員の転籍制限期間を1年にできますが、人ごとに違う期間は定められません。
1年ごとに本国に帰国する育成就労は、農業・漁業分野で、休止する期間が1年のうち6か月以内である必要があります。
9・11・入国後講習
9欄の監理支援機関は、施行日前申請の期間中は、監理支援機関の許可申請の受理番号を書きます。送出機関は機構ホームページの「外国政府認定送出機関一覧(育成就労制度)」の暫定リストか認定リストの番号で、整理番号は使いません。
11欄に関し、育成就労外国人が送出機関に払った費用の上限は、報酬の月額の2か月分です。報酬は、雇用契約で定めた給与などから出した所定内賃金の月額で、時給なら「時給×1日の所定労働時間×1か月の平均所定労働日数」、日給なら「日給×1か月の平均所定労働日数」で月額にします。
入国後講習の総時間数は、A1相当の日本語の試験に合格していれば220時間以上(入国前講習を110時間以上受けていれば110時間以上)、合格していなければ320時間以上(入国前講習160時間以上なら160時間以上)で、A1相当を目標とする認定日本語教育機関の講習を100時間以上含めます、と記載例にあります。
育成就労実施計画(第4面)
1年目・2年目・3年目と、年度ごとに紙を分けて作ります。必須業務は業務時間全体の1/3以上、安全衛生業務は1/10以上が必要です。具体的な内容は、分野ごとの審査基準とモデル例で確かめます。
様式の図解:どこに何を書くか

- ①育成就労実施者届出受理番号:番号を得ている場合に書く
- ②氏名又は名称(ふりがな)
- ③住所と電話番号(連絡先が違えば備考欄に)
- ④代表者・⑤法人番号(13桁)・⑥労働保険番号(14桁)・⑦常勤職員数
- ⑧役員の氏名・役職名・住所:登記の有無にかかわらず全員
- ⑨内部監査人:単独型育成就労の場合だけ
出典:外国人技能実習機構「別記様式第1号 育成就労計画認定申請書」記載例📄 外国人技能実習機構の資料(PDF)を加工して作成
記入例:確かめる数字(架空)
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 確かめること |
|---|---|---|
| 1-⑤ 法人番号 | 13桁 | チェックデジットを含むか |
| 1-⑥ 労働保険番号 | 14桁 | 労働保険の書類 |
| 2 責任者の講習 | 技能実習責任者講習 2025年5月修了 | 計画認定日前3年以内か |
| 3 氏名 | KOU OTUHEI | 旅券の身分事項ページどおりか |
| 11 送出機関の費用 | ○○○,○○○円 | 月給220,000円なら上限440,000円 |
| 第4面 必須業務 | 年間1,960時間のうち800時間 | 1/3(約654時間)以上か |
金額・時間は架空の例です。
受け入れ企業がすること
申請者は会社(育成就労実施者)です。監理支援機関の支援を受けて計画を作り、分野別協議会への加入、3人の担当者の講習、報酬と送出機関の費用の上限の確かめを会社が行います。会社の義務の全体は、育成就労で受け入れ企業がすることにまとめています。当組合(MOOZ)は、公表資料に沿った必要書類のご案内をお手伝いします。
よくある間違い(記載例の注意点から)
- 個人事業主なのに屋号で書いている
- 役員を登記に載っている人だけ書いている
- 外国人の氏名の順番が、旅券の身分事項ページと違う
- 第3号の技能実習生の数を括弧内に入れている
- 必須業務が1/3に足りない
出す前のチェックリスト
- □ 第1号か第3号(2)か、使う様式を確かめたか
- □ 番号の桁数(法人番号13桁・労働保険番号14桁)を確かめたか
- □ 氏名などを旅券の身分事項ページどおりに書いたか
- □ 送出機関の費用が報酬の月額2か月分以内か
- □ 実施計画を年度ごとに作り、業務の割合を確かめたか
育成就労の雇用契約書及び雇用条件書(1-2)は、シリーズ3回目にまとめています。
育成就労での受け入れを考えている会社は、当組合にご相談ください。業種、任せたい作業、受け入れたい人数と時期が分かれば、必要書類のご案内から始められます。