JLPT12月は全級締切、育成就労の日本語はJFT-Basicで

JLPT12月は全級締切、育成就労の日本語はJFT-Basicで

2026年12月の日本語能力試験(JLPT)は、N1からN5まで全レベルの受付がすでに締め切られています。出入国在留管理庁は2026年10月5日、受入れ機関と受験予定者に向けて、特定技能1号と育成就労の在留申請ではJFT-Basic(国際交流基金日本語基礎テスト)のA2.2やA1の合格でも日本語の要件を満たす、と案内しました。JLPTを待つ予定だった候補者がいる会社は、試験をJFT-Basicに切り替えれば採用の時期を動かさずに済みます。

何が変わるか

制度そのものは変わっていません。変わったのは「12月のJLPTで合格証を取る」という段取りが、もう使えなくなったことです。

入管庁の案内には、JLPTの受験希望者が多数に上り、令和8年12月試験は応募受付期間の終了前にN1〜N5の全レベルが締切となった、と書かれています。発出元には入管庁のほか、外務省、厚生労働省、文部科学省、国際交流基金が並んでいます。

JFT-Basicとは、日本の生活場面で必要な日本語力を測る、国際交流基金のテストです。入管庁の案内では、特定技能と育成就労の創設にあわせて開発された試験と説明されています。国内では基本的に全国11か所で毎月複数回実施され、判定結果はすぐに分かります。申込みはインターネットです。

この記事のポイント

いつから影響が出るか

すでに出ています。JLPTは年2回の試験なので、12月を逃すと次の回まで合格証が手に入りません。

育成就労は2027年4月に始まる予定です。現時点の情報では、育成就労で働き始める前に、A1相当(JLPTならN5)以上の試験に合格しているか、それに相当する日本語講習を受けていることが求められます。分野によってはこれより高い水準が設定されます。詳細は政省令や分野別の運用方針で変わりうるため、申請前に入管庁の最新情報で確かめてください。

特定技能1号は、今の時点でN4またはJFT-Basicの合格が在留資格の要件です。採用を決めた人が合格証を持っていなければ、申請そのものに進めません。

MOOZ事業協同組合

JLPTを待つと、どの会社が困る?

困るのは、試験に合格して入ってくる人を採る会社です。

1つは、特定技能1号を試験ルートで採る会社。留学生からの切り替えや、実習とは別の分野に移る人がこれに当たります。同じ分野の技能実習2号を良好に修了して特定技能1号へ進む人は日本語試験が免除されるので、今回の件の影響は受けません。

もう1つは、2027年4月以降に育成就労で採る会社です。MOOZ事業協同組合(三重県津市)にいま一番多く届く相談は「技能実習で今入れるか、育成就労を待つか」ですが、育成就労を選ぶなら、技能実習には無かった日本語の証明が入国前の段取りに加わります。食品工場やホテル、介護施設のように一度に5名、10名と入れる先では、全員分の合格証がそろう時期が配属日を決めます。1人でも遅れると、寮の入居もシフトも組み直しです。

当組合が提携するミャンマーの日本語学校では、単語集に付いている絵コンテを試験対策として必須にし、「絵を見て何の場面か判断する」練習を早い段階から入れています。試験は直前に詰め込むものではなく、教育の途中に組み込まれている、というのが現場の実感です。だからこそ、どの試験をいつ受けるかは、面接の時点で決めておく話になります。

企業が今やること

採用予定者と内定者に、日本語の合格証を持っているかを聞いてください。持っていない人には、どの試験をいつ受ける予定かを確認します。「12月のJLPTを受けるつもりだった」という答えが返ってきたら、その人はもう申し込めません。

次に、JFT-Basicの日程を見ます。国内の会場・日程・受験料は国際交流基金のサイト(https://www.jpf.go.jp/jft-basic/index.html)に載っています。海外で受ける場合の実施国と日程も同じサイトで確認できます。

うちでは、特定技能1号と育成就労については「JLPTにこだわらず、受けられる回が早いほうで取る」と案内しています。合格証の種類で在留申請の扱いが変わるわけではないからです。一方、社内の昇給や手当の基準をJLPTの級で決めている会社は、JFT-Basicの合格をどう扱うかを先に決めておくと、入社後に揉めません。

採用計画の表には「日本語の証明:試験名/受験日/結果が出る日」の1行を足してください。複数名をまとめて入れる場合は、人数分の欄が要ります。

三重県・東海地方で、育成就労や特定技能でのミャンマー人材の受け入れを検討している会社は、採用したい人数と時期、業種の3点が分かれば、日本語の証明を含めた逆算の日程を当組合でお出しできます。受け入れは2名から。相談先はMOOZ事業協同組合(三重県津市) https://mooz-gr.jp です。