育成就労の転籍の書類、本人の申出から届出までの流れ(1-16〜1-22)
育成就労では、本人が育成就労実施者の変更(転籍)を希望して申し出ることができます。そのときに使うのが、外国人技能実習機構の参考様式第1-16号〜第1-22号です。
この記事は、2027年4月以降に育成就労で受け入れる会社の担当者に向けたものです。監理型で、本人が会社に申し出た場合の流れを、育成就労制度運用要領(令和8年8月)に沿って書いています。育成就労は施行前の制度で、現時点の情報です。育成就労の書類の書き方シリーズの13回目です。

①申出:変更希望の申出書(1-16)
本人が書くのは、合格している技能試験と日本語の試験、今の会社での育成就労の期間です。今の会社で続けられない事情がある場合は、会社や監理支援機関への相談の状況と、別紙で事情を選んで具体的に書きます。別紙の事情には、人権侵害、解雇を告げられた、重大悪質な法令違反、労働条件が雇用条件書と違う、などがあります。
会社が受けたときに守ることは次のとおりです。
- 口頭で希望を言われたら、申出書の提出を案内する。不備があれば書き方を指導する
- 1-16以外の書式でも、書くべき事項が書いてあれば申出と認められ、受け取りを拒めない
- 受け取ったら受領者の署名欄に書き、写しを本人に渡す
②通知:変更希望の申出受理通知(1-19)
会社は、申出の内容を確かめ、遅滞なく、申出書の写しを付けて監理支援機関に通知します。1-19には、計画の認定番号、本人の氏名・国籍・生年月日、希望の理由(申出書の写しのとおり)、本人の現状を書きます。複数の会社で共同実施しているなら、ほかの会社にも1-20で知らせます。
③届出と対応通知書(1-17)
監理支援機関は、事実関係を確かめ、機構の地方事務所・支所の援助担当窓口に「変更希望の申出受理届出」(省令様式第5号)を遅滞なく出します。確かめるのに時間がかかる所は「追って報告」と書いて先に出します。同時に、本人と会社に対応通知書(1-17)で、転籍の連絡調整を始めるか、始めない理由を知らせます。
その後の書類
- 転籍が実際に行われ得ると判断したら:1-16と1-17の写しを付けて、育成就労実施困難時届出書(省令様式第13号)
- 本人が転籍をやめたら:申出の取下げ書(1-18)。写しを監理支援機関が機構へ
- 転籍先を見つけるのが難しいとき:育成就労継続のための支援要請書(1-21)を機構へ
- 機構から調査を頼まれたとき:育成就労実施者変更に係る調査結果報告(1-22)
運用要領では、会社は転籍を妨げたり、申出を理由に解雇などの不利益な扱いをしたりしてはならず、計画や渡航費用の領収書の写しなどを求められたら拒めません。
様式の図解:どこに何を書くか

- 申出の文:法第8条の2第1項に基づく変更の希望
- 合格している技能試験・日本語能力の試験、今の実施者の下での期間
- 今の実施者の下で続けられない事情がある場合にチェック
- 実施者・監理支援機関への相談の状況(時期・相談した人・結果)
- 続けられない事情:別紙で番号を選び具体的に
- 受領者の署名・所属機関・役職名:受け取ったら署名して写しを本人へ
出典:外国人技能実習機構「参考様式第1-16号 育成就労実施者の変更希望の申出書」様式🔗 外国人技能実習機構のページをPDFにして加工して作成
記入例:受理通知(1-19)の欄(架空)
| 欄 | 書く内容の例(架空) | 確かめること |
|---|---|---|
| 1 計画 | 認定番号・認定年月日 | 認定通知書と同じか |
| 2 本人 | KOU OTUHEI(国籍・生年月日・性別) | 旅券と同じつづり |
| 3 理由 | 別添「変更希望の申出書」写しのとおり | 写しを付けたか |
| 4 現状 | 通常どおり勤務中 | 事実だけを書いたか |
| 通知者 | 株式会社 入管 | 申出を受けた日から遅れていないか |
名前は架空の例です。
受け入れ企業がすること
申出を受けたら、遅滞なく申出書の写しを付けて監理支援機関に通知します。会社の義務の全体は、育成就労で受け入れ企業がすることにまとめています。当組合(MOOZ)は、公表資料に沿った必要書類のご案内をお手伝いします。
よくある間違い
- 様式が違うからと、申出書の受け取りを断る
- 受領者の署名をせず、写しを本人に渡していない
- 事実を確かめ終えるまで、通知や届出を待っている
- 申出のあと、本人の仕事や待遇を不利に変える
出す前のチェックリスト
- □ 申出書に受領者の署名をし、写しを本人に渡したか
- □ 申出書の写しを付けて監理支援機関に通知したか
- □ 対応通知書を受け取り、保管したか
- □ 不利益な扱いをしていないか
待遇に関する重要事項説明書(転籍の説明を含む)は、シリーズ9回目にまとめています。
育成就労での受け入れを考えている会社は、当組合にご相談ください。業種、任せたい作業、受け入れたい人数と時期が分かれば、必要書類のご案内から始められます。